インドネシアでは大多数の市民が犬食を拒否!しかし犬が好きだからではなく
イスラム教では
「犬は不潔で汚らわしいもの」とされています。
インドネシア犬食の始まり
インドネシアでは犬肉を食べる習慣は移民者たちによって最初にジャワ地方に持ち込まれてきました。好奇心旺盛なジャワの地元人たちは、外国からの珍しい料理を好んで受け入れました。
インドネシアの動物団体によるとジャワ島付近では、ジョグジャカルタ市で毎月約6,450匹の犬が屠殺され、スラカルタ市では月に12,840匹が屠殺されています。他に首都ジャカルタやバリでも犬は多く消費されています。
インドネシアでは、犬の肉はメインとして食べられるわけではありません。
しかし、犬肉ビジネスは繁盛しています。
1970年代から営業しているジャカルタの犬肉レストランではしっかり顧客もいて、何十年間も営業を続けています。
ジャワ州の非ハラール食肉を扱うレストラン一角では、よくメニュー掲載の巨大バーナーが揚げられていますが、そこには、B1、B2、RWなどの特別記号が書いています。
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B2は豚肉、RWとB1は犬肉のことです。
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https://www.facebook.com/anchiInunekonikuDCMT/posts/2431449073764726
レストランのオーナーは客から肉の種類を尋ねられると正直に答えねばなりません。
非ハラール肉を販売することは違法ではありませんが「ハラール食品」と偽り客に提供した場合は刑務所に入れられます。
犬食はインドネシアでは許可されていますが、多少規制が設けられています、しかしその制限はどれも微妙で中途半端なものです。
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バリ島に関して、少し興味深い話があります。この地域の経済は観光に大きく依存しているため、「観光客を混乱させる可能性のあるもの」は抑制または隠蔽されがちです。
ジャワ地方のようにすぐに犬肉レストランを見つけることは、バリ島では叶いませんが、明らかに犬肉レストランはバリでも存在します。 ABCオーストラリア(報道局)は、「これまでに一部の観光客はチキンサテイとして販売されていた犬肉を知らずに買って食べた」と報告しました。
インドネシア現地動物団体「 BAWA」によると、バリ島では、毎年約10万頭の犬たちが人間に食べられるために殺され肉にされ販売されています。
一部の犬肉は別の肉として偽り販売されているため、実際の数はさらに多い可能性があります。
📍動画「バリのビーチで売られる犬肉」→ https://www.facebook.com/ABC730/videos/10155461861884516/?v=10155461861884516
なぜいつまで経っても犬肉が禁止されないのか
他の犬肉産業国々と同様インドネシアでも、悪徳犬肉業者らは、「犬肉は治療効果がある」など宣伝文句を謳い商売に明け暮れていますが、すべて嘘です。そんなインチキに騙され魅了されているインドネシア市民も多いです。
犬肉を食べると少しポカポカする感じがするので「効果がある」と信じてしまっているようです。
インドネシアでも「犬肉」は捕獲された路上犬や拉致された家族犬たちです。路上犬や家族犬を拉致しタダで入手して1頭につき約8000円で取引しています。ヤクザなボロい商売です。
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インドネシアで犬肉が禁止されない理由はいくつかありますが、まず、市民にとっては何の動物の肉であれ食用に繁殖されているかそうでないかは違いがありません。
インドネシアでは、どの生きものを「ペット」と呼ぶかは、種ではなく動物への感情移入によります。
したがって、鶏や牛を愛する家族の一員とする人もいれば、鶏や牛を食料としか見ないご近所さんもいます。犬に関しても然り。
犬食者の犬を家族として迎えている1人の女学生に「なぜ犬を食べるのか」尋ねたところ、「美味しいですよ。豚肉よりも美味しいです」と答えました。
彼女は犬肉を食べている際、自分の家族犬のことなど考えません。2つは異なる種と信じ切っているためです。彼女にとっては片方は愛する家族。もう片方は肉です。
インドネシアでは大多数の市民が犬食を拒否していますが、犬が好きだからではありません。理由は単に、9割以上がイスラム教徒で、イスラム教では犬を不潔で汚らわしいものと見なしているからです。
そんな国では、犬肉を禁止するのはさぞかし容易だと考える人もいるかもしれませんが、真実はその逆で、この慣習の禁止は「過敏過ぎる」とされる場合があり、イスラム教は犬食を禁止していません。
📍記事「犬食者のキリスト教徒たち」 →
https://bit.ly/3iq5YXI
バリ島はかつて狂犬病根絶のために数十億ルピアを無駄に費やしましたが、
2015年にスラカルタ州議会議員は、バリ島の二の舞を恐れて、市内での犬肉取引を規制する草案を提出しましたが、それ以降の更新はありません。
2019年に中部ジャワ州知事は、2州の摂政と市長らに、犬肉販売と消費を禁止するよう命じました。
特にスラカルタ市長に対しては、記録的な犬肉消費量となったことを理由に、市内での犬食習慣を終了するよう要請しました。
しかし、市長は要請に対し誓言したものの、市民に犬肉ビジネスを閉鎖するよう強制することはできないと示しました。
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📍関連記事「知事が犬食禁止を要請」 →
https://bit.ly/2PAS8VW
Tokopedia(オンラインショップ)、Grab、GoJek(食品の配達や配車サービスの提供)などのデジタル企業は、より厳しいスタンスを取っています。自社のプラットフォームでのエキゾチック肉の販売除外を誓いました。
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インドネシアでも犬肉の消費を全面的に禁止しない限り完全廃止とはなりません。 問題は、インドネシア市民が従うべき文化的および宗教的寛容の原則により厳格な禁止法はなかなか起こりそうにありません。
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犬肉が定期的に消費されるコミュニティに特に焦点を当てて、犬肉消費の健康リスクを啓発する必要があるかもしれません
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📍インドネシア犬肉関連記事
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1)インドネシア・トモホン市場で食用に売られる猫
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2)トモホン市場は2018年に犬肉を廃止すると誓ったのに、未だに継続されています
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